タイルの魅力
タイルは住宅建築や装飾では外せない陶磁器製の建材の1つで、通常は硬くて平らな素材でできています。
タイルには用途や材料によって多くの種類があります。ここではタイルの種類や製品、メリットや使用する際の注意点などを深堀りしていきましょう。
タイルと一言に行っても様々な種類があります。
以下では主なタイルの種類を5つご紹介します。
セラミックタイル
現在日本で流通しているタイルの大半を占める代表的なものです。粘土を焼いて作られ、表面が滑らかでつるつるとした見た目のタイルです。室内の壁や床に使用されることが多いです。
ポーセリンタイル
高温で焼成され、セラミックタイルよりも硬い素材のタイルです。水を吸わず汚れがつきにくい、凍害に強く破損しづらい、ということから外壁や水回りに使用されることが多いのが特徴です。
石調タイル
大理石・花崗岩・スレートなどの種類があり、自然石から切り出されたタイルです。1つ1つが独特な模様や色合いを持っているため、高級感のある仕上がりになります。なおかつ耐久性が求められる場所にピッタリです。
ガラスタイル
光沢があり色鮮やかで光を通す特性があります。見た目が映えるので装飾目的で壁などに使用されることが多いです。
モザイクタイル
タイル1枚の表面積が50㎠以下のものを総称してモザイクタイルと言います。色や形が非常にバリエーション豊かで、装飾として人気があります。
住宅会社が開発したタイルの製品も多いです。
今回は見た目と性能を兼ね備えた製品を2つご紹介します。
エコカラット
LIXILが開発した室内空間の調湿効果や脱臭効果を持つ室内タイルです。微細な孔を持つ特殊なセラミック素材を使用しているため、湿気やにおいを吸収する効果があります。色や柄が豊富でデザイン性が高いため、その空間に合わせたものを選べます。脱臭効果があったり掃除がしやすく耐水性が高いことから、玄関やキッチンにピッタリな製品です。
アレルピュア
同じくLIXILが開発した『アレルピュア』。この製品は、住まいに存在する環境アレルゲン(ダニのフンや死骸・スギ花粉・猫の毛やフケに含まれるアレルゲン)がタイルに付着すると、表面にコートされている抗アレルゲン剤がその働きを抑制するものです。玄関や窓回りに設置すると外から入ってきた花粉がお家の奥まで入ることを防いでくれます。また、家族や大事なお子さまが利用するリビングや子供部屋に使用すれば、アレルピュアが健康面でご家族を守ってくれます。
タイルのことが徐々にわかってきたのではないでしょうか?
いまいちタイルの良さがわからないという方のため、以下でタイルの利点を4つご紹介します。
耐久性・耐火性
タイルは非常に耐久性が高く長持ちで、摩擦や衝撃に強く長年にわたり美しい状態を保つことができます。特にポーセリンタイルや石調タイルは重い家具や頻繁な歩行にも耐えることができます。また、タイルは高温に耐えられる素材で耐火性に優れています。キッチンの壁や床に使用すれば火災のリスクを低減する効果があり、安心して暮らすことができるのではないでしょうか?
健康面
タイルはアレルゲンやダストを捕集しにくいため、アレルギーを持つ方にとっては非常に有益です。また。タイルの表面はカビやバクテリアの繁殖を抑えるため、健康的な住環境を維持するのに役立ちます。大事なご家族の身体のことを想い住まいを建てるなら、壁や床をタイルにすることはうってつけの選択です。
使い勝手の良さ
タイルはデザイン・メンテナンス・用途など、何においても使い勝手が良いのが何よりのメリットです。
まずタイルには多種多様な色・形・サイズ・模様があるので好みやインテリアのスタイルに合わせて自分だけの空間を作り出すことができます。また、タイルは高級感を醸し出し、ガラスタイルやモザイクタイルは楽しさや視覚的な魅力を生み出してくれます。
それでいてタイルは、掃除が簡単で汚れやシミがつきにくいという利点があります。お手入れ方法は通常の掃除機やモップ掛けで十分で、特別なクリーニングを必要としません。また、防水性が高いためキッチンやバスルームなど水回りにも最適です。
環境に優しい
タイルは自然素材から作られていることが多く、再生可能でリサイクルが可能な素材です。また、長持ちするため頻繁に新しいものに換える必要がなく環境負荷を低減します。セラミックタイルやポーセリンタイルの製造過程においても、エネルギー効率の高い技術が使用されています。
タイルを使った家にはこのように利点が多くありますが、いくつかの注意点もあります。タイルの設置や維持管理に関して考慮すべきポイントをお教えします。
まずは用途や場所に合ったタイルを選ぶことが重要です。また、タイルの設置には専門的な技術が必要な場合が多いです。タイルの割れや浮き、接着不良を防ぐためにプロの施工業者に依頼しましょう。
2つ目に下地の準備が大事ということです。タイルを貼る下地が平坦か、水回りの場合は下地に防水処理がされているかをチェックしましょう。
3つ目にタイルは耐久性が高く長年使うことができますが、強い衝撃を受けると割れることがあります。なので重いものを落としたり、投げたりして当てないように気を付ける必要があります。割れや欠けが発生した時のことを考えて、施工時に予備のタイルを確保しておくことをおすすめします。
最後に、快適に暮らすための対策をするとより生活が充実します。タイルは滑りやすいので、床に使用する場合は滑り止め加工がされているものを選ぶと安全です。特に滑りやすいバスルームやキッチンなどの水回りでは滑りやすさに配慮することが大切です。また、タイルは冷たく感じることが多いため、床暖房を併用することで、より快適な暮らしを手に入れることができます。
タイルは美しさと機能性を兼ね備えているハイスペックな素材です。
注意点に考慮してタイルの機能を最大限に発揮させることで、長期間にわたり美しく快適な住まいを維持することができるでしょう。